マンション購入時に重要な判断基準の一つとなるのが「エレベーターの有無」です。
一見すると些細なことのように思えるかもしれませんが、実際には生活の質に大きな影響を与える要素です。
- エレベーターなしのマンションは後悔する?
- 中古マンションでエレベーターが無い場合は何階までが良い?
- エレベーターが無い場合、階数ごとにどんな違いがある?
この記事では、エレベーターなしのマンションに住む際のメリットとデメリットを詳しく解説し、実際の住民の評判を通して、後悔するケースとそうでないケースをご紹介します。そして、何階までが住む上での限界なのか、また後悔しないための工夫は何か、これらの疑問に答えます。
中古マンションでエレベーターなしに住むメリット
エレベーターのないマンションに住むメリットは無いと思っている方も多いと思いますが、4つのメリットをご紹介します。
①購入価格が抑えられる
エレベーターなしの中古マンションは、エレベーターがある物件に比べて一般的に購入価格が低くなります。これは、多くの購入者がエレベーターの有無を重要な検討ポイントとしているためです。
その結果、エレベーターのない物件は相対的に需要が低く、価格が抑えられる傾向にあります。特に、高層階の物件では、エレベーターなしの場合、価格が更に下がる可能性が高いです。
これは、上層階ほど階段の利用が大変という認識が一般的であるためです。
②管理費・修繕積立金が抑えられる場合も
エレベーターのあるマンションでは、その維持・運営にかかるコストが管理費や修繕積立金に反映されます。
一方で、エレベーターがないマンションの場合、これらのコストが削減されるため、管理費や修繕積立金が低く抑えられる可能性があります。
これは、エレベーターのメンテナンスや緊急時の修理には専門的な技術と費用が必要であるため、その分のコストが発生しないことに起因します。
③健康的になれる
エレベーターなしのマンションでは、日常的に階段を使うことが必須となります。
これは、特に現代社会において運動不足が指摘される中で、意識せずとも日常生活での運動量を確保する機会となります。階段の昇降は特に下半身の筋力を強化し、全体的な体力維持やダイエットにも効果的です。
日常的に運動をする習慣がない人にとっては、エレベーターなしのマンションが無理なく運動する機会を提供すると言えます。
④災害時にエレベーターが止まる心配がない
近年、地震や水害などの自然災害の発生が増加しています。
エレベーターありのマンションでは、災害発生時にエレベーターの使用が制限されることが多く、場合によっては閉じ込められるリスクもあります。一方で、エレベーターなしのマンションでは、階段を利用するため、災害発生時にも迅速に避難することが可能です。
災害時の安全性を重視する観点から、エレベーターなしのマンションは有利と言えるでしょう。
エレベーターのないマンションに住むリスクやデメリット
引っ越しが大変で料金が高くなりやすい
エレベーターがないマンションへの引越しは、通常の引越しよりも手間がかかり、追加料金が発生する可能性が高いです。
特に、荷物を階段で運ぶ必要があるため、作業時間や必要な人員が増える可能性があります。
これにより、通常の引越し費用に加えて追加料金がかかることが一般的です。
子供のいる家庭はベビーカー等が大変
子供がいる家庭では、エレベーターのないマンションは特に大変です。
ベビーカーの持ち運びや、重い荷物を持ちながら子供を抱えることは、体力的にも精神的にも負担が大きくなります。また、妊娠中の女性や小さな子供がいる場合、階段の上り下りは特に困難になります。
妊婦さんはお腹が大きくなるにつれて足腰への負担が増え、子供が階段で転ぶリスクも高まります。
将来的に車椅子や介護が必要な場合は住めない
エレベーターがないマンションは、将来的に車椅子の利用や介護が必要になった場合に住み続けることが困難です。
移動手段が階段のみのため、体調不良や怪我をした際にも日常生活が大きく制限されます。
また、高齢者や身体障害者がいる家庭では、日常の移動が非常に困難になる可能性が高く、これらの点を考慮すると、長期的な居住には適していないと言えます。
大型家具・家電の購入時に追加料金が発生する可能性
エレベーターのない物件では、大型家具や家電の購入時にも追加料金が発生する可能性があります。
階段を利用しての搬入が必要なため、追加の手間やコストがかかることが一般的です。例えば、ヤマダ電機やビックカメラなどの家電量販店では、大型家電を2階や3階以上に運ぶ際には追加料金が発生します。これにより、エレベーターあり物件に比べて家電の購入時には高額な費用が発生する可能性があります。
エレベーターのないマンションに住む際には、これらのリスクやデメリットを十分に理解し、自身のライフスタイルや将来の計画に合わせて検討することが重要です。引越しの際の追加費用、日々の生活の不便さ、将来的な住まいとしての適性など、多角的に考える必要があります。
また、家族構成や健康状態なども考慮し、長期的な視点で住居選びをすることが望ましいでしょう。
エレベーターなしのマンションで後悔しない工夫
何階までが許容範囲?なるべく1階を選ぶ
エレベーターなしのマンションでは、毎日の階段の利用が必須です。体力や日常の快適性を考慮すると、できれば低階層、特に1階の部屋を選ぶことをおすすめします。
1階であれば、重い荷物の運搬、日々の出入り、緊急時の避難などが格段に楽になります。ただし、1階の部屋はプライバシーや防犯の面で不利な点もあります。自身のライフスタイルや優先順位に基づいて慎重に選ぶことが重要です。
エレベーターがない物件に住む際には、3階から4階が限界と考える人が多いです。これは、日々の生活での利便性や将来的な体力の衰え、売却時の価値を考慮すると、これ以上の高さでは生活が困難になるためです。
搬入のしやすい家具を選ぶ
エレベーターのないマンションでの生活では、家具の選択が重要な要素になります。
大型家具や家電の搬入は追加料金が発生する可能性が高く、高階層の部屋では配送を拒否されるケースもあります。そのため、分解可能な家具や軽量で持ち運びしやすい家具を選ぶことが賢明です。
例えば、ベッドを選ぶ際は、ボックスタイプではなく、分割式のマットレスや簡易組み立て式のフレームを選ぶことで、搬入時の苦労を減らすことができます。
買い物は基本的に通販を使う
エレベーターのないマンションでの生活において、買い物は重要な考慮事項です。重い荷物を持って階段を上がるのは大変な労力が必要で、特に高階層の部屋では一層の負担になります。これを回避するためには、日常の買い物を通販で行うことが効果的です。食品や日用品の定期購入サービスを利用することで、重い荷物を持ち運ぶ手間を減らすことができます。
また、大型スーパーやドラッグストアのネットスーパーなども便利です。こうしたサービスを利用することで、日々の買い物に関するストレスや体力の消耗を大幅に軽減できるでしょう。
エレベーターなしのマンションでは、買い物の際に体調不良や荷物が多い日など、家に帰ること自体が辛い場合もあります。そのため、通販を上手く活用することは、日常生活の質を保つためにも重要です。特に、重たい水や米などの日用品はオンラインで購入し、直接自宅に届けてもらうことをおすすめします。
エレベーターのないマンションでの生活は、適切な工夫により快適に過ごすことが可能です。低階層、特に1階の部屋の選択、搬入のしやすい家具の選定、通販の積極的な利用などが、日々の生活をより楽にするための重要なポイントです。これらを踏まえた上で、自身のライフスタイルに合った住まい選びを行うことが、後悔しないマンション生活を送るための鍵となります。
実際にエレベーターなしのマンションで後悔した人の評判
まとめ:マンションでエレベーターなしは後悔するのか
エレベーターのないマンションでの生活は、個人のライフスタイルや体力、将来の計画によって大きく変わります。低価格で購入でき、健康的な生活が期待できる一方で、日常の負担や特定のライフステージでの不便さがあります。
引越しや大型家具の搬入に伴う追加費用、高階層での生活の困難さなどは、特に注意が必要です。エレベーターなしのマンションを選ぶ際は、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、自身のニーズに合った選択をすることが重要です。
後悔しないためには、自身の健康状態や日常の活動パターンを考慮し、可能であれば低階層を選ぶ、通販を積極的に活用するなどの工夫が必要です。